イケメン御曹司とラブ甘同居
俺がこんなこと言ったら…てっきり、実乃里は怒り出すと思った。

そして、また喧嘩になると思ったのに…


実乃里はなにも言わずに、俺から目をそらして、今にも泣き出しそうな顔をした…




実乃里…?



「虎之助は……友達だよ。生まれて初めて出来た、友達なの…」

「!」


実乃里は続ける。




「お母さんが死んでから…寂しくて寂しくて・・死にそうだった。でも…虎之助と仲良くなってから、毎日楽しいの。お母さんのこと、考える時間が減ったから…」


実乃里…




「虎之助には、自分のこと話せるの。寂しいことも、嬉しいことも、素直に言えるの…」

………。



実乃里の目からは、涙が溢れだした。
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