イケメン御曹司とラブ甘同居
「じゃあ…なんで言わねえんだよ……」

「っ!」


実乃里の言葉に、余計に腹が立った。




「俺にも言えばいいだろ。寂しいとか嬉しいって言えよ!俺に、壁作るな」

「…言えないよ」

「なんでだよ?」

「・・・・」


実乃里は一瞬黙ったあと、涙を流しながら俺を見つめた。




「…そんな弱いところ見せたくない。バカにされたら、嫌だから…」

「!」


泣きながら言う実乃里を見て、俺は前に親父が言っていたことを思い出した。




"実乃里ちゃんも心咲も、強そうに見えて本当は弱いんだ"



それを言葉を…

今目の前で確信した。




「虎之助も、自分の弱いとこ見せてくれるから、私も見せれるんだと思う。…だって、虎之助はね……っ!」
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