イケメン御曹司とラブ甘同居
「…実乃里ちゃん、これ……」



裕一郎さんが、目の前のテーブルに、通帳を置いた。




「お母さんからもらった手紙にね…手紙とこの通帳が入っていたよ。『これで実乃里をよろしく』って…」

「…!」


お母さん…



頬を伝う涙。

私は通帳を手に取り、ぎゅっと握りしめた。



「君はなにも心配いらないよ。お母さんが亡くなったあとも…こうやって、お母さんから見守られているんだから」

「…はい」



お母さん、ありがとう…





「…早速、高校の転入手続きをして・・引っ越しをしよう」

「はい。あ、でも…ひとつだけいいですか?」

「…?」
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