トールサイズ女子の恋【改稿】
私は紙を受けとるとそれは名刺で【四つ葉出版社スポーツ部編集長:荒木仁(あらきじん)】と書かれ、歓迎会で聞いたあの都市伝説みたいな話を思い出した。
『スポーツ部の荒木編集長って、四つ葉出版社ではなかなかお目にかかれなくて、ツチノコ扱いなんだよ』
『荒木編集長を見れた人は、幸運が訪れるジンクスがあるんだって』
じゃあ目の前にいる仁さんが、ううん、荒木編集長がその都市伝説と言われてる本人ってこと?と思って、名刺と荒木編集長を交互に見る。
「本当に実在してるんですね」
「何それ?」
私の言葉に、荒木編集長が不服そうにしている。
「普段から顔を出してないから、そういう扱いで色んな噂がたつんだよ」
「水瀬まで。そんな噂があるから、四つ葉には居づらい」
「まぁ、実際に水瀬さんと美空ちゃんは上手くいったから、ジンクスは本当なんだよ」
三斗さんが荒木編集長の機嫌を取ろうと、場を盛り上げる。
「あのさ、ここで飲んでいるのは四つ葉の皆には言わないで。ここしかゆっくり出来ないから」
「はい、言いません」
「それならいい」
荒木編集長は三斗さんにグラスを差し出すと、またお酒が注がれた。
「2人とも、このまま俺に付き合うと朝になるよ」
「そうだね。またね、仁」
「ん」
荒木編集長はグラスを私たちに向けて掲げ、それは何だかお祝いしてくれてるように見えて心がくすぐったいな。
私たちは2人に頭を下げてBarを出て大通りでタクシーを捕まえ、水瀬編集長は住所を告げるとタクシーは真夜中で交通量が少ない道路を走り出した。
「………」
「………」
お互い黙ったまま窓の外をみているけど、繋いだままの手は離れることは無くて、ううん、離すことなんて出来なかった。
やがてマンションの前にタクシーが停まり、遂に水瀬編集長と泊まるんだと思うとやっぱり緊張しちゃうな。
『スポーツ部の荒木編集長って、四つ葉出版社ではなかなかお目にかかれなくて、ツチノコ扱いなんだよ』
『荒木編集長を見れた人は、幸運が訪れるジンクスがあるんだって』
じゃあ目の前にいる仁さんが、ううん、荒木編集長がその都市伝説と言われてる本人ってこと?と思って、名刺と荒木編集長を交互に見る。
「本当に実在してるんですね」
「何それ?」
私の言葉に、荒木編集長が不服そうにしている。
「普段から顔を出してないから、そういう扱いで色んな噂がたつんだよ」
「水瀬まで。そんな噂があるから、四つ葉には居づらい」
「まぁ、実際に水瀬さんと美空ちゃんは上手くいったから、ジンクスは本当なんだよ」
三斗さんが荒木編集長の機嫌を取ろうと、場を盛り上げる。
「あのさ、ここで飲んでいるのは四つ葉の皆には言わないで。ここしかゆっくり出来ないから」
「はい、言いません」
「それならいい」
荒木編集長は三斗さんにグラスを差し出すと、またお酒が注がれた。
「2人とも、このまま俺に付き合うと朝になるよ」
「そうだね。またね、仁」
「ん」
荒木編集長はグラスを私たちに向けて掲げ、それは何だかお祝いしてくれてるように見えて心がくすぐったいな。
私たちは2人に頭を下げてBarを出て大通りでタクシーを捕まえ、水瀬編集長は住所を告げるとタクシーは真夜中で交通量が少ない道路を走り出した。
「………」
「………」
お互い黙ったまま窓の外をみているけど、繋いだままの手は離れることは無くて、ううん、離すことなんて出来なかった。
やがてマンションの前にタクシーが停まり、遂に水瀬編集長と泊まるんだと思うとやっぱり緊張しちゃうな。