トールサイズ女子の恋【改稿】
「お前も編集長になって大分経ったから分かっていると思うが、何か起こったらファッション部のメンバーや四つ葉にかなりのダメージだし、それに対してお前と星野さんはどうやって答えを出す?」
高坂専務が社内恋愛中の俺たちに釘をさすように忠告をするのは当たり前で、確かに行動1つで上手くいったり、迷惑をかけてしまうこともあるかもしれないから、安易に『気をつけます』という言葉を返すだけじゃ駄目だろう。
「その時は2人で話し合って、きちんと高坂専務に報告します」
「なら専務としての話は終わりで、今からは友人として話すからな。いいか?何が起こっても彼女を離さないこと!最後まで一緒にいるんだぞ」
ふだんは茶化したりするのに、こういうときは専務と1人の友人としてきちんと区別するから敵わないや。
「美空は…、やっと出会えた俺の理想の人だから大切にする」
「お~、言ってくれるね」
「うん。一緒に並んで歩きたい人だから」
「あ~あ、俺も恋愛してイチャイチャしたいよ」
俺も友人として答えると、高坂専務はさっきの真剣な表情から今はいつものような雰囲気に切り替わってビールを飲む。
「姫川も仁もさ、お前たちことを気にかけてたよ」
「そうなんですか?」
「ああ。星野さんがタクシーで四つ葉に行ったろ?その後どうなったかと、ずっと3人でそわそわしてた」
美空と一緒に【Bar Jewelries】に行った時の仁はそんな素振りを見せてなかったし、姫川だって今日の四つ葉出版社にいたときは俺に何も聞いてこなかったけど、それでも俺たちのことを心配してくれていたんだと嬉しくて口元が緩む。
「だからお前の口から上手くいったのが分かって、本当に嬉しいよ。俺もお前みたいに並んで歩きたい人に出会えたらさ、どんな風になるんだろうな」
「……」
俺は高坂専務は少しだけ悲しそうに笑うのを何も返せなかったのは、俺たち一般社員とは違って高坂専務は役員でそれによる恋愛も色々と聞かされてきたからで、変に同情染みた言葉は言えないからだ。
「悪い、湿っぽくなった。飲もうよ、すいませーん!ビール2つ!!」
高坂専務は話を切り上げて追加の注文をし、この日は2人とも終電逃すまで飲み明かした。
高坂専務が社内恋愛中の俺たちに釘をさすように忠告をするのは当たり前で、確かに行動1つで上手くいったり、迷惑をかけてしまうこともあるかもしれないから、安易に『気をつけます』という言葉を返すだけじゃ駄目だろう。
「その時は2人で話し合って、きちんと高坂専務に報告します」
「なら専務としての話は終わりで、今からは友人として話すからな。いいか?何が起こっても彼女を離さないこと!最後まで一緒にいるんだぞ」
ふだんは茶化したりするのに、こういうときは専務と1人の友人としてきちんと区別するから敵わないや。
「美空は…、やっと出会えた俺の理想の人だから大切にする」
「お~、言ってくれるね」
「うん。一緒に並んで歩きたい人だから」
「あ~あ、俺も恋愛してイチャイチャしたいよ」
俺も友人として答えると、高坂専務はさっきの真剣な表情から今はいつものような雰囲気に切り替わってビールを飲む。
「姫川も仁もさ、お前たちことを気にかけてたよ」
「そうなんですか?」
「ああ。星野さんがタクシーで四つ葉に行ったろ?その後どうなったかと、ずっと3人でそわそわしてた」
美空と一緒に【Bar Jewelries】に行った時の仁はそんな素振りを見せてなかったし、姫川だって今日の四つ葉出版社にいたときは俺に何も聞いてこなかったけど、それでも俺たちのことを心配してくれていたんだと嬉しくて口元が緩む。
「だからお前の口から上手くいったのが分かって、本当に嬉しいよ。俺もお前みたいに並んで歩きたい人に出会えたらさ、どんな風になるんだろうな」
「……」
俺は高坂専務は少しだけ悲しそうに笑うのを何も返せなかったのは、俺たち一般社員とは違って高坂専務は役員でそれによる恋愛も色々と聞かされてきたからで、変に同情染みた言葉は言えないからだ。
「悪い、湿っぽくなった。飲もうよ、すいませーん!ビール2つ!!」
高坂専務は話を切り上げて追加の注文をし、この日は2人とも終電逃すまで飲み明かした。