トールサイズ女子の恋【改稿】
「幸雄さんの手、温かいです」
「ずっと外にいたもんな」
「マンションの住人らしき人たちには怪しい奴だと思われたかも知れませんけど……、今日もドアが開かなかったらどうしようって迷いましたが、幸雄さんがここに来るなんて想像してなかったです」
「一晩考えてちゃんと美空と今回のこととこれからのことを話そうと決めて、今度は俺が行く番だと思ったからだよ」
こうして私のもとに来てくれたんだから、私もちゃんと幸雄さんに謝らなきゃ。
「幸雄さん、私のせいでこんなことになって本当にご免なさい」
「それはもういいよ」
「でも青木印刷会社が取引きを考え直すって仰ってましたし、高坂専務に社内恋愛に気をつけろとも言われたのに、こんな風に四つ葉出版社や皆さん…、幸雄さんに迷惑をかけてしまって、私が四つ葉出版社を辞めればいいのかと思いました」
「美空が辞めるなんて、そんなことをする必要はない」
私は幸雄さんの言葉に、専務室での高坂専務の言葉を思い出す。
「高坂専務も同じように仰ってましたよ」
「高坂専務も?」
「はい、『辞めるなんて考えないで、水瀬が一番悲しむよ』って。そして高坂専務から幸雄さんに伝えて欲しいことがあるって、『"俺は2人の味方だから、一緒に並んで歩きたい人を離すな"』と伝言を頼まれました」
「そうか…」
幸雄さんは瞳を潤ませ鼻をすすり、私もこの言葉を聞いた時は私たちを見守ってくれているのが伝わって心が温かくなって泣いたもの。
「ずっと外にいたもんな」
「マンションの住人らしき人たちには怪しい奴だと思われたかも知れませんけど……、今日もドアが開かなかったらどうしようって迷いましたが、幸雄さんがここに来るなんて想像してなかったです」
「一晩考えてちゃんと美空と今回のこととこれからのことを話そうと決めて、今度は俺が行く番だと思ったからだよ」
こうして私のもとに来てくれたんだから、私もちゃんと幸雄さんに謝らなきゃ。
「幸雄さん、私のせいでこんなことになって本当にご免なさい」
「それはもういいよ」
「でも青木印刷会社が取引きを考え直すって仰ってましたし、高坂専務に社内恋愛に気をつけろとも言われたのに、こんな風に四つ葉出版社や皆さん…、幸雄さんに迷惑をかけてしまって、私が四つ葉出版社を辞めればいいのかと思いました」
「美空が辞めるなんて、そんなことをする必要はない」
私は幸雄さんの言葉に、専務室での高坂専務の言葉を思い出す。
「高坂専務も同じように仰ってましたよ」
「高坂専務も?」
「はい、『辞めるなんて考えないで、水瀬が一番悲しむよ』って。そして高坂専務から幸雄さんに伝えて欲しいことがあるって、『"俺は2人の味方だから、一緒に並んで歩きたい人を離すな"』と伝言を頼まれました」
「そうか…」
幸雄さんは瞳を潤ませ鼻をすすり、私もこの言葉を聞いた時は私たちを見守ってくれているのが伝わって心が温かくなって泣いたもの。