トールサイズ女子の恋【改稿】
　そして総務課に戻ると机の上に置いてるスマホが揺れたので手に持って液晶画面を見ると＜メール：水瀬編集長＞とあって、送り主の名前を見て水瀬編集長からだと分かると、周りに見れないようにそっと受信画面を開いた。

『お疲れ様。お昼休憩の時間になったら、ロビーで待っててね。ミナセ』

　凄く短い文章だけどランチに行けると分かって、ほっとしたのと嬉しい気持ちが同時に起きた。

　えっと、了解しま―…、じゃなくて、『分かりました、ロビーで待ってます。星野』と水瀬編集長に返信をしてスマホをバックに入れ、パソコンを起動してメールチェックをする。

　パソコンのキーボードを打つけれど、いつもと違って指のタッチが軽やかだ。

　早くお昼にならないかな…、こんなにわくわくするのは久しぶりで、遠足に行く前の心境に似ている。

　どんなお店に行くのは水瀬編集長におまかせだから、それもまた期待に胸が膨らんでくるのだった。

　そしてお昼休憩の時間になり、周りはお弁当を広げ始める。

「星野さんはお弁当じゃないの？」
「今日は外で食べる約束をしていて…」

　水瀬編集長と行くのは秘密だから曖昧な返事をして、私はお財布とスマホをミニバックに入れてロビーに向かった。
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