トールサイズ女子の恋【改稿】
◇第5章:恋愛アンケートに答えてみる
「在庫室で備品のチェックをしてきます」
ランチをしてから2週間、いつものように在庫室で備品のチェックをしていても、以前はここで水瀬編集長と会うことがあったのに今は全くない。
私はスーツの内側に入れたスマホを取り出して指でアドレス帳を無造作にいじって、水瀬編集長の名前の所で指を止めた。
あのランチの最後はお互い気まずい感じだったし、もともと水瀬編集長って忙しい人だからここにしょっちゅう来るわけじゃないよね。
「仕事しなくちゃ」
気をとりなおして備品のチェックをしていると、在庫室に木村さんが段ボールの箱を数箱を抱えて入ってきた。
「この前発注した備品が届いたよ」
「ありがとうございます」
私からしたら棚の高さなんて気にならないので、木村さんが抱えている段ボールの1つを取って棚の一番上に乗せた。
ほんの少しだけ踵を上げただけで大丈夫で、高い所の物なんてすぐ届くもの。
「僕の出番、無かったね」
「あー…、自分でやってしまってすいません。男の人って女が背が低い方が良いですよね?」
「そうかな?僕は…、星野さんの身長は気にならないよ?」
「えっ?」
木村さんはハッとして視線を逸らすんだけど、"身長は気にならない"なんて初めて言われちゃった。
「ん?」
「どうかしました?」
木村さんが在庫室のドアの方に振り向いたんだけど、どうしたのかな?
「いや…、なんか、ドアの方からカタンって音が聞こえたと思ってさ。気のせいかな?」
「私は何も聞こえなかったですよ?」
「そっか。備品のチェックは終わりそう?」
「あと少しです」
「じゃあ、手伝うよ」
木村さんに手伝ってもらい、総務課の先輩たちのお手伝いも終わって、今日は残業無しで帰れた。
ランチをしてから2週間、いつものように在庫室で備品のチェックをしていても、以前はここで水瀬編集長と会うことがあったのに今は全くない。
私はスーツの内側に入れたスマホを取り出して指でアドレス帳を無造作にいじって、水瀬編集長の名前の所で指を止めた。
あのランチの最後はお互い気まずい感じだったし、もともと水瀬編集長って忙しい人だからここにしょっちゅう来るわけじゃないよね。
「仕事しなくちゃ」
気をとりなおして備品のチェックをしていると、在庫室に木村さんが段ボールの箱を数箱を抱えて入ってきた。
「この前発注した備品が届いたよ」
「ありがとうございます」
私からしたら棚の高さなんて気にならないので、木村さんが抱えている段ボールの1つを取って棚の一番上に乗せた。
ほんの少しだけ踵を上げただけで大丈夫で、高い所の物なんてすぐ届くもの。
「僕の出番、無かったね」
「あー…、自分でやってしまってすいません。男の人って女が背が低い方が良いですよね?」
「そうかな?僕は…、星野さんの身長は気にならないよ?」
「えっ?」
木村さんはハッとして視線を逸らすんだけど、"身長は気にならない"なんて初めて言われちゃった。
「ん?」
「どうかしました?」
木村さんが在庫室のドアの方に振り向いたんだけど、どうしたのかな?
「いや…、なんか、ドアの方からカタンって音が聞こえたと思ってさ。気のせいかな?」
「私は何も聞こえなかったですよ?」
「そっか。備品のチェックは終わりそう?」
「あと少しです」
「じゃあ、手伝うよ」
木村さんに手伝ってもらい、総務課の先輩たちのお手伝いも終わって、今日は残業無しで帰れた。