トールサイズ女子の恋【改稿】
◆第8章:抱きしめられた温もりは、1日じゃ消えずにいた
気まずいまま翌日を迎えて四つ葉出版社に出勤して総務課に入ると、先に総務課の席に座っていた木村さんと目が合い、これまで通りに話せるかなとドキドキしてきた。
「おはようございます」
「おはよう、今日も頑張ろうね」
良かった……、木村さんが普通に接してくれてることにホッとして自分の席に着いて、いつものように皆でミーティングをしていると、突然ドアが開かれて見慣れない男性が怒りに満ちた形相で入ってきた。
「俺は経理課の部長だか、昨日の備品を発注したのは何処の誰だ!」
「私です」
「お前か?この請求書を見ろ!!」
「請求書ですか?……えっ?!」
私が経理課の部長が差し出た請求書を見て驚愕したのは、記載されている金額が見たことのない桁になっていて、普段発注する時はそんなに金額が高くない筈だから、自分のミスだと気づいて血の気がサァッと引くのが分かる。
「どうやったらこんな数字になるんだ?ちゃんと在庫を確認していたのか?ええ?」
「私のミスです、申し訳ございません」
経理課の部長が請求書をバンッと机に叩きつけて怒りを露にし、私は深く頭を下げる。
「うちはね、よその出版社よりも規模が小さくて予算も限られてるんだ」
「はい、本当に申し訳ございません」
「君はもういいから、違う人に頼む」
経理課の部長はそう言い残して総務課を出ていき、私はやってしまった…と一番やっちゃいけないパターンのミスを犯してしまったことに猛省する。
総務課の中は静寂に包まれていて、周囲も私になんて声をかけていいのかと戸惑っているのが雰囲気で分かるもの。
「星野さん、ちょっと外に行こうか」
「はい…」
私は総務課の課長と共に廊下に出て、すぐさま課長に向けて頭を下げる。
「課長、この度は申し訳ございません」
「星野さん、起こってしまったことはしょうがない。いつも星野さんは在庫チェックを慎重にしてるから、今回はいい勉強になったと思って。今日の発注もお願いね」
「課長…、ありがとうございます!此れからも気をつけます」
課長の言葉に目元がジワリとして、涙を堪えながら返事をする。
新人時代ならまだしも社会人生活は5年も経っている中堅OLなんだから、今回のミスを次に活かすためには自分で改善策を考えなくちゃ。
「おはようございます」
「おはよう、今日も頑張ろうね」
良かった……、木村さんが普通に接してくれてることにホッとして自分の席に着いて、いつものように皆でミーティングをしていると、突然ドアが開かれて見慣れない男性が怒りに満ちた形相で入ってきた。
「俺は経理課の部長だか、昨日の備品を発注したのは何処の誰だ!」
「私です」
「お前か?この請求書を見ろ!!」
「請求書ですか?……えっ?!」
私が経理課の部長が差し出た請求書を見て驚愕したのは、記載されている金額が見たことのない桁になっていて、普段発注する時はそんなに金額が高くない筈だから、自分のミスだと気づいて血の気がサァッと引くのが分かる。
「どうやったらこんな数字になるんだ?ちゃんと在庫を確認していたのか?ええ?」
「私のミスです、申し訳ございません」
経理課の部長が請求書をバンッと机に叩きつけて怒りを露にし、私は深く頭を下げる。
「うちはね、よその出版社よりも規模が小さくて予算も限られてるんだ」
「はい、本当に申し訳ございません」
「君はもういいから、違う人に頼む」
経理課の部長はそう言い残して総務課を出ていき、私はやってしまった…と一番やっちゃいけないパターンのミスを犯してしまったことに猛省する。
総務課の中は静寂に包まれていて、周囲も私になんて声をかけていいのかと戸惑っているのが雰囲気で分かるもの。
「星野さん、ちょっと外に行こうか」
「はい…」
私は総務課の課長と共に廊下に出て、すぐさま課長に向けて頭を下げる。
「課長、この度は申し訳ございません」
「星野さん、起こってしまったことはしょうがない。いつも星野さんは在庫チェックを慎重にしてるから、今回はいい勉強になったと思って。今日の発注もお願いね」
「課長…、ありがとうございます!此れからも気をつけます」
課長の言葉に目元がジワリとして、涙を堪えながら返事をする。
新人時代ならまだしも社会人生活は5年も経っている中堅OLなんだから、今回のミスを次に活かすためには自分で改善策を考えなくちゃ。