トールサイズ女子の恋【改稿】
 星野さんの話を聞きながら仁と会話をした日のことを思い出し、まさかこんな形で星野さんと話し合うなんて。

 俺がBarでYUKIのことを誤解させてしまって、星野さんの心に傷をつけてしまったのは最大の汚点だ。

「水瀬編集長のこと、嫌いじゃないです。身長で振られてきましたから、自分の身長が大嫌いなんです」

 俺だって星野さんのこと嫌いじゃないし、俺も星野さんと一緒で自分の身長が嫌いだ。

「私が隣に並んだら、水瀬編集長はどう思うのかなって」

 俺だって色々と想像したから、俺が今一番知りたいことを星野さんに聞いた。

「俺の隣を並ぶの、嫌?」
「隣に並びたいで…す」

 大粒の涙を流しながらも気持ちを伝えようと言葉を続ける星野さんを前に胸が震え、愛しい気持ちが溢れそうになる。

 やっと出会えた俺の理想の人……、やっと出会えた俺の隣に並びたいと言ってくれた人。

「背が高くても、恋、したいです……」

 俺も身長が低いけど目の前の君に恋をしている、歓迎会で出会ってから俺の心に広がっていったのは君で、お互いコンプレックスを抱えながらも理想の恋愛を叶えようともがいてたんだな。

「水瀬編集長は私のことをどう思っているんですか?」
「俺は―…」

 俺は自分の気持ちを伝えようと、口を開いた。
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