あの花が咲く前に②
「何よ!じゃあ
言ってみなさいよ!!」
詠が柄にもなく
大きな声で言ってくる。
「だいたい お前もつつじも
俺のこと名前で呼んでんだろうが!!」
「そ・・・それは
園芸部だからでしょ!
あの子は「私 園芸部に入部します!」」
ドアの外の吹雪と
詠の声が 交差する。
「部長は 天野さんなんですよね?
私を入部させてください!!」
「いいの?
私もつつじもお嬢様だし。」
「わかってます。
でも 空斗の友達なら
信じてもいい気がするから。
昨晩 ちゃんと考えて
決断したんです。
入部を拒否する権利はないでしょう?」