あの花が咲く前に②
今は ボサボサだった髪も
キリっとポニーテールにしている。
「どうしたんだ?
名前は?」
「・・・。し・・・死ねと言っている。
ナイフだぞ?
怖くなのか!?」
「・・・脅してんのか?」
「そ・・・そそそうだ!」
そそそうだって。
「殺してみれば?
俺 死んでもいいような
ダメ人間だから。」
そう。俺みたいなちんけな人間は
いなくたっていいんだ。
「じゃ・・・じゃあ殺すからな!」
「どうぞ。」
俺は両腕を広げる。