結婚のススメ
っていうか。
「ここ、どこなのよー?!」
16歳になってひとつ気付いた。
あたし、地図を持ってどこかに行ったことなんてなかった。
いつも隣にはパパや鈴木がいて、いろんな場所に連れてってくれて、あたしはただ、側に着いているだけだった。
知らない道に、ちんぷんかんぷんな地図わ持って途方に暮れる。
だけど、落ち込んでちゃいつまでたっても学校には着かない。
ただでさえ、すでに何時間も遅刻してるんだから。
「すいませーん。天空高校はここからどう行ったらいいですか?」
道行く人に大声で尋ねた。
恥ずかしかったし、知らない人に道を聞くなんてはじめてだったけど、他に方法が思いつかない。
「すいませーん・・・」