恋なんて知らなければ良かった。
一話
「京子!」

下駄箱に貼ってあるクラス表を見ながら自分の名前を目で探していると、後ろから声をかけられた。

そこにはあたし、安西京子の親友、遠藤麻季がいた。

あたしと麻季は性格が正反対だ。

美人でスポーツ万能、成績優秀のクラスの中心人物の麻季は地味で平凡なあたしとは間反対だ。


2年生になってクラス替え。

今思えばこのときからもう運命の歯車はくるっていたのかもしれない。

「麻季!おはよー」

「おはよー名前あった?」


麻季はそういいながら
肩までで毛先が巻いてある黒髪をなびかせながらあたしの隣に立った。
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