輝龍―伝説篇―【気まぐれ更新中】
あたしは親父に言えずにいる。
龍騎がまたこの世界に戻ってきたことを。
龍騎があたしたちの敵に回ったことを。
親父はきっと耐えられない。
お母さんを殺したのが龍騎だって分かった時、親父は耐えきれずに倒れた。
龍騎はその時、親父にある話をした。
その話のことは今は言えない。
けど、親父はその話を聞いた後、すぐに龍騎を家から追い出して、戸籍を書き換えた。
今、戸籍上彼はあたしの兄弟じゃない。
それどころか、彼はあたしの家族ですらない。
何を話したのか。分かっているけど。
なんで、龍騎は家を出るとき、ああ言ったのか分からない。