輝龍―伝説篇―【気まぐれ更新中】
「久しぶりだな…結衣…。」
あたしの名前を呼んだ彼に、あたしは呆然としたままうつむき、みんなは敵対心を露にする。
「何か言えよ。俺らは禁忌の仲だろ…?」
「……―っ!?」
まさか言うとは思わなかった。
突然のことに、何の反応も出来ない。否定の言葉さえ出てこない。
「じゃあな、結衣。教えてやっとけよ?俺らのこと。もうすぐ…」
「迎えに行くからな。」
彼は、呆然とする輝龍のみんなの間を通り抜けて行った。
誰も、彼の瞳が哀しげに揺れていたことを知るよしもない…―