輝龍―伝説篇―【気まぐれ更新中】
「なぁ…結衣。お前、なんか…」
隠してるだろ?
そう言った俊はいつものおちゃらけた様子はなくて。
「何も隠してないよ?」
分かってるでしょ?
そう言ったあたしに、俊は眉に皺をよせた。
「言わねぇの?もう分かってだよ。なんで頼んねぇんだよ?!」
「頼らないんじゃない…。」
ただ、言っても言わなくても何も変わらないから。
あたしがそう溢した時に見せた俊の顔に、ひどくあたしの胸が痛んだ。