輝龍―伝説篇―【気まぐれ更新中】






なんでそんなに切なそうなの?




そう、聞きたかったけど。






本能が聞くなとあたしに告げていた。





俊が言いたいことは分からなくもない。





けど、これ以上みんなに背負わせたくないんだ。





「俊…あたしは頼ってるよ。ただ…少し人と頼り方が違うだけで。」





俊はフッと笑った。いや、微笑んだ、が正しいかも知れない。





あたしはそんな笑い方をする俊を見たことなかったから、ついマジマジと俊の顔を眺めてしまった。





なぜか、俊はみるみる顔を赤くさせていき、最後には顔を背けた。





耳が真っ赤になっているのだけが見えて、あたしは怒ったかな?と思った。






< 8 / 95 >

この作品をシェア

pagetop