輝龍―伝説篇―【気まぐれ更新中】






「まぁ、つまりだな…」




いきなり口を挟んできた慧の話をざっとまとめると。




・元々はちゃんと喧嘩で総長を決める予定だった。




・しかしあたしが寝ていたために出来なかった。




・じゃ、いいや。このまま結衣に決めよう…




とまぁ、ツッコミ所満載のお話だった。




そこで、俊がふふ…と笑って口を開いた。




「あのね、結衣は実際に喧嘩したら手を抜いて負けたふりするでしょ?」




「………うっ」




「それに結衣、みんなの弱味握ってたりするから脅してでも回避しようとするでしょ。」




「……………。」




「だから、結衣はみんなのお願いから総長になるんだよ。」




「覆(くつがえ)すことは…」




「出来ねぇよ?」




慧と翔はニヤリ、楽しそうに笑った。




その瞬間、やられた、と思った。








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