輝龍―伝説篇―【気まぐれ更新中】
「えっ、え~…と。」
何を言うべきか、分からないままに。
ただ口ごもるあたし。
隣から翔さんのキツイ視線と、クスクス笑う慧たちに、頭が余計に回らなくなる。
自分らしい挨拶って何なんだろう。
そう思った時。
バンッ…
「結衣さん!龍煉が!」
激しく扉を開ける音がして、叫び声であたしが目覚める。
叫ぶメンバーの後ろから、全国No.1暴走族と名高い龍煉が総メンバーで現れた。
「危ない芽は摘んでおけってな。」
大勢のメンバーの真ん中でそう言う龍煉総長、冷嵐がいた。
「泳がせておくには危険すぎる。」
その言葉を最後に、奴等は暴れだす。
その瞬間、思った。
こういう場面でこそ、あたしらしい挨拶が出来る気がする、と。