俺様彼氏とあたし様。
隣ではしゃぐ寧音を見ながらイルカを見た。



水族館を出る頃には昼になってて、近くのラーメン屋でラーメンを食ってる。



「ヒナ、あたし、出てもいいよ?」

「何に?」

「CMに決まってんじゃん」

「ムリだろ。結構エロいし」

「ヒナとならいい」



その言葉が嬉しかった。



でも、俺にはまだ気がかりがある。



他に行くところもなくなった俺たちは、またコテージに戻った。



すぐに渉君の所に行って、寧音の返事をした。



「マジか!?じゃあ早速日程組むようにするな!!」

「渉君、何で俺なの?」

「最初に言い出したのは先輩。だけど、俺が認めないようなヤツなら使わない。お前の心配はいらねぇよ。コネでも何でもなくて、一人のモデルと契約したいだけ」

「そっか。ならいいんだ。じゃあ、あとはよろしくお願いします」

「こちらこそ。それにしても日向は先輩よりプライド高いんじゃねぇか!?」



俺は親の七光りじゃイヤなんだ。



俺は日向だから。



蓮司の息子としてじゃなくて、一人の人間として蓮司を抜きたい。



それが俺の夢。




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