俺様彼氏とあたし様。
夜は海でのキャンプファイアーをただ眺めてた。



桜は琉伊と話してて、あたしはひとり。



つまらなすぎて散歩がてらに崖の方に歩いた。



断崖絶壁から見る月は堪らなく絵になる。



気持ちいい夜風に辺りながらなにも考えずにそこに立ってた。



「Neneチャンじゃないスか~」



人が気持ち良く雰囲気に浸ってんのに気安く話し掛けんな!!



と、思いながら後ろを振り返ると腰にパーカーを巻いて腕を組んでる日向君。



「何?」

「何じゃねぇよクソ女」

「へっ!?」



何か…昼間の日向君と口調が違う…。



しかも凄く不機嫌そうだ…。



それにしてもクソ女!?



ムカつく!!



「俺、お前大嫌い。初対面であんな事言われるとは思わなかったし」

「本当の事じゃん」

「そう、俺が蓮司より劣ってんのは知ってるよ。あの人の足元にも及んでねぇ事も分かってる」



蓮じゃなくて…蓮司?



まさか蓮の本名?




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