俺様彼氏とあたし様。
亜香里さんはコーヒーを出してくれた。



珍しく蓮さんはいない。



日向と蓮さんの事を亜香里さんに話した。



「蓮司から聞いたよ。だから蓮司がいないの」

「えっ!?」

「日向の夢の手伝いに行っちゃった。『日向だけの問題じゃなくて親子の問題だ』とか言って」



蓮さんって相当日向を愛してるんだね…。



少し羨ましい…。



「セナ君だっけ?」

「はい…」

「大丈夫。蓮司に任せておけば。今頃日向は相当蓮司にやられちゃってると思うけどね?」



そう言って笑う亜香里さんを見て、何だか少し安心した。



『成長して帰ってくるわよ?』って言ってた。



心配しなくてもいいのかな?



大丈夫だよね?



「寧音、お前の兄貴俺の映画に出したい」

「監督うるさい…。今ちょっといいとこなんだから黙っててください」



やっぱりあたしに出来る事はセナさんに近付かない事だ。




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