俺様彼氏とあたし様。
【日向】



目が覚めたら寧音を抱きしめてた。



デカイ猫みたいな目が俺を見てる。



「おはよ」

「今何時?」

「17時くらい」



相当寝たらしいな…。



久しぶりにちゃんと寝た。



「ずっと起きてたのか?」

「うん。ヒナが離さなかったんじゃん。超トイレ行きたい」

「マジか…」



記憶によれば、学校行って、寧音と強制帰宅して、寝た。



何もしてなくね!?



「する?」

「しないよバカ…」



今の俺にはそんな気力はないけどな…。



やっと終わった地獄みたいな写真集撮影といつも通りの仕事。



蓮司のすごさを改めて感じた時間だった。



「黒も似合うね」

「あ、これ?俺が似合わないわけねぇだろ。誰だと思ってんだよ」

「偉そうに…。でも終わったんでしょ?」

「波は乗り越えたって感じ?」

「お疲れ様…」



そう言って初めて寧音からキスをしてくれた。



俺、放心…。




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