俺様彼氏とあたし様。
それから俺達は学園長室を後にした。



悩める子羊達は屋上の階段をトボトボ上がる。



「なぁ…」

「何だよ日向…」

「明らかに横暴だよな?」

「だな…」



ため息しか出ない俺ら…。



取り合えず3人で屋上のフェンスを背もたれにして座った。



誰も口を開かない。



「はぁ…」

「ハァ…」

「はぁ…」



多分俺らは日本一忙しい高校男児。



何かしろと言われても時間がない。



「ヒロ、何か特技とかねぇの?」

「特技ねぇ…。演技くらいしかできね。琉伊は?」

「口の上手さは一級品よ?」



ダメだ…。



ヒロの特技を生かして演劇とかも考えたけど、俺はそんな柄じゃない。



何気なく立ち上がってグランドの隅に目をやった。



「なぁ…」

「ん?」

「先輩達がダンスしてる」

「あ、マジだ」

「俺らもやっちゃう!?」



目に入ったのは最近活躍中のダンスユニットの先輩達だった。




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