俺様彼氏とあたし様。
【日向】



寧音が作ったケーキと寿司以外の料理。



にんじんが有り得ないほどに入ってるシチュー…。



絶対わざとだ。



「いっぱい食べてね?」

「いっぱい食えない…」

「食える。食えなかったらどうなるかわかってんの?」



じゃがいもとか玉ねぎとかが2割しか入ってない…。



彼女の手料理を食べるのは彼氏の大事な仕事だ。



「おいしい?」

「あぁ…。夢に出て来そうなくらいうまい…」

「よかった!!」



もう一生分の人参を食った。



もう食わない。



甘いしオレンジだし…。



絶対食わない。



「風呂入るぞ」

「だからイヤだって…」

「にんじん食っただろ。だから入れ」

「ヤダ!!」



イジメてやろう。



にんじんの恨みもたっぷり込めて。



ダイニングテーブルに座ってる寧音を後ろから抱きしめた。



「何っ!?」

「別に?ただ触りたくなった。この髪いつ染めた?」

「1週間前…」

「すげぇ似合う」



寧音は優しくされると弱い。




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