俺様彼氏とあたし様。
日向が近いせいか、あたしのドキドキは止まらなくて動けない。



「な、殴るよ…」

「どうぞ?」



殴れないって分かってて言ってる…。



意地悪だ…。



「寧音も何気に女だな」



そう言いながら日向はあたしのネクタイを少し緩めた。



ネクタイを触られてるのに、身体に触れられてるような感覚に陥るよ…。



「顔上げてよ」

「なんで…」

「カワイイからキスしようと思って」



ムリ!!



日向は絶対あたしが日向を好きだってわかっててやってるんだ。



本当に性格悪い!!



「じゃあいいや。このまましちゃうから」

「えっ!?」



そう言って触れ合ったあたしと日向の唇。



長かったように感じたけど、多分一瞬だった。



ドアップの日向の顔にやられてしまいそうだよ…。



もう…立ってられない…。




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