花火~散る記憶~


――――――…






『繭』


あれ?お兄ちゃん?



『繭…』



お兄ちゃんだ







…!?
声が出ない!




『繭、お前は 俺みたいになるなよ…
強く生きなさい』




お兄ちゃん…1人にしないでよ





『繭…またな
ずっと傍にいるからな―――』






私が触れた瞬間、お兄ちゃんは溶けるようにいなくなった。








なんだろう……このキモチ

なんだか胸が苦しいのに、でもそれが心地いいの





変なの―――…




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