花火~散る記憶~
「何だよ~ラブラブしやがって!」
安堂くんは、あっくんをからかっている。
…なんで
なんで私の顔見てくれないの?
いや、別に見なくてもいいんだけど…なんか 怒ってるっぽい…
「あ、私!ペンキ取りに行ってくる!」
あの空気に耐えられなかった。
私はただ逃げたんだ…
―――――?
私は何から逃げたの?
自分の言ってる意味が分からない…。
最近の私は、変だ。
………教室に戻ると、なんだかザワザワしていた。
「おっ!繭、文化祭の前日、皆で考えたんだけど…先生に頼んで 学校に泊まろうよ!」
が…学校に!?
夜!?
文化祭で!?
「…んふふっ 楽しそう!いいよ!」
実は私、こう言うの 大好きなんだ。
皆でこうやって作業するなんて、青春チックじゃない?
「じゃあ、決定!無理な人は 今のうちに言ってね」