花火~散る記憶~
………安堂くんは、全員分の役割を言い終わった。
そして私を見て、いたずらっ子のように笑いながら ドジ と言ってきた。
「安堂くん!あの…ありがとう!」
安堂くんは何も言わないまま、次は優しく笑った。
その笑顔を見ると、私は何故かホッとする。
「――よしっ!皆もう帰れよ~」
先生が来て、私と安堂くんが代表して 泊まりがけのことを言うと、先生はすんなりOKした。
「イタズラするなよー?」
皆は、ワァーっと盛り上がった。
私のクラスの担任の先生は、なかなかノリが良い事を つくづく思った。
――――夕焼けの中、駅に向かって 私と安堂くんと真莉香とあっくんで、一緒に帰った。
私と安堂くんは、6駅で
あっくんは、5駅で
真莉香は、4駅。
4人とも、バラバラ
「家が遠い…」
私が駄々をこねてると、あっくんは何も言わずに、手を繋いできた。
そんなあっくんが、私は本当に好き。