花火~散る記憶~
―――――…
「あっはは~ お化け役楽しかったー!皆見事に驚いてたよ~」
真莉香は、はいテンション。
もうあっと言う間に午後の部になっていた。
「繭?大丈夫か?」
「あっくん…」
昨日の事、あっくんに言えないよ。
安堂くんが酔っぱらってたから、尚更。
安堂くんも何にも無かったかのようだし、本人が覚えてなきゃ 意味無いよ。
私だけがこんなに悩んで…バカみたい。
あーあ!
忘れよ!
あれは事故!酔っぱらってたからね!
そーそー
考えて悩むだけ損!
せっかくの文化祭なのに!
「あ、そうだ!武道館でバンドするんだって。そこ行かない?」
答えも出ないまま、真莉香はダッシュした。
そのままつられて私達も、真莉香の後を追った。
「…わあぁ もう始まってる」