花火~散る記憶~




「気持ちいい――――っ!」









どれだけ叫んでも、誰の耳にも留まらない。



空に一番近いような気がしてきた…

体がフワフワと浮いているみたい…






「ここさぁ、俺らだけど秘密基地にしね?」


「え?いいの!?」


「繭、喜んでくれる?」





満面の笑顔で返した。

なんて素敵な秘密基地なんだろう…





…あ、真莉香にメールしとこっ







【体調悪いから、帰るね!! 打ち上げ楽しんできてねぇ♪】




~♪


すぐに返事は来た。




【もぅ!! 心配したんだからー(;_;)
まぁ無事ならいいんだけど♪ ゆっくり休んでねっ!】




これでよし…
明日、学校休みだから 真莉香を家に呼んで、今のこと話しするかな。







真莉香には、本当のこと言っておきたいし…


今だけは嘘つきでいさせてね。







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