花火~散る記憶~
「私は、あっくん一筋だからっ」
「でも昨日の時点で、浮気の栄え目をウロウロしてる感じじゃなーい?」
そうだ…
私 最低な事したの、すっかり忘れてた。
そうだよね。バカだった。
考えなしだったよね。
もしも、あっくんが私の事嫌いになって 口も聞いてくれなくなったら……って考えただけで、辛くて苦しい――――。
「ぁ…ま、繭!ごめんっ そんなつもりで言った訳じゃないの!…泣かないで……ごめんねっ」
私、自分が悪いくせに、何泣いてるのよ。
まるで悪魔。
自分の事しか考えてなくて、人の事なんて全く考えてない悪魔。
「ううん。私こそごめん。いやぁ…真莉香の話聞いて 図星だぁ~って思ったの!」
「私―――――安堂くんの事好きなの!だから嫉妬しただけなの!」
真莉香が安堂くんを…?
真莉香、恋したんだ。
親友の私にとっては、すごくすごく嬉しい。