花火~散る記憶~
「安堂くんおはよ!あの…文化祭の時は、ありがとう」
「…」
え?無視?
何で?意味わかんない。
私、変な事した?
「おい巧弥!なんで繭を無視すんだよ」
あっくんは、安堂くんの胸ぐらをグイッと上に上がらせた。
それでも安堂くんは、理由を話してくれない。
「巧弥!」
「――っ―――らぃ―」
「は?何て言った?」
もうあっくんは、怒りが頂点にいったのが分かった。
「俺は、篤人が嫌いっつってんだよ!」
バキッ
あっくんは、思いっきり安堂くんの頬を殴った。
「キャーーー!!!」
「あっくん!暴力はやめて!
……安堂くん、保健室行くよ!」
安堂くんは、1回 私が引っ張ったのを振りほどいたけど、めげずに私も引っ張った。