花火～散る記憶～

「繭…？」






「え？真莉香？」







我に返った瞬間、安堂くんから離れた。

真莉香の顔がまともに見れない。





「俺が、どうしてもって頼んだんだ。辻もするかー？」






「あぇ！？す、するわけないでしょうが！」



そこで雰囲気が穏やかに包まれた。

笑い声でいっぱいになって気づいた。







安堂くんは、私と真莉香の関係が 崩れないように、フォローしてくれたんだ。


安堂くんに助けてもらっちゃった…。







「あ、私 あっくんの方行くから、真莉香 安堂くんの事 お願い！」




「了解！」






嬉しそうな真莉香の表情に対して、安堂くんは曇りがあった。









それが気になって仕方なかった。




けどまぁ…のちに分かる。