花火~散る記憶~
真莉香は嬉しそうに 自分の席へ戻った。
私…安堂くんとの約束破るんだ
私から言っときながら 真莉香が行くって。最低すぎる。
安堂くんに言っとかなきゃ…
「あ、繭!ごめんだけど、安堂くんにはドッキリで行きたいから よろしく~♪」
「え?待ってよ!おかしくな……っ」
その続きが言えなかった。
真莉香の雰囲気が言わせてくれなかった。
「じゃ、よろしく~」
真莉香が豹変した。
恋と言う 不思議な感情のせいで、人はここまで豹変するとは、知らなかった。
なんとなくは聞いたことあるけど…
真莉香を信じてたから。
そんなに豹変しないって。
…でも本気で恋をすると、やっぱりそうなるんだよね。
だから仕方ないよ。
応援するって言ったし。
安堂くんには、ものすごく悪いけど 謝れば…
ごめんねって。