花火~散る記憶~
「久々だね!デート」
「まったりと喫茶店に行くかっ」
あっくんって「行く?」って言うんじゃなくて、「行くかっ」って楽しい所に連れていってくれる。
そんな所も好きだなぁ…
…………………
電車に乗って、少し歩いたら 喫茶店付近になってきた。
駅周辺には、大きなクリスマスツリーがあった。
まだ朝方だから、イルミネーションなんてしてないけど、十分に綺麗だった。
…でも私は、安堂くんとの秘密基地の方が 綺麗に感じる。
大半の人は、ツリーの方がいいって言うと思うのに、私は違う。
やっぱり私、変なんだよねー。
カランカラーン…♪
落ち着く雰囲気の喫茶店は、私の心を和らげてくれた。
「ここの喫茶店いいだろ?俺、結構好きなんだー」
小さなお店で、人は少なかった。
店長さんは優しいおばさんで、作ってくれた ココアは すごく美味しかった。
「あれ?もうこんな時間だ…」
時計を見ると、もう1:30
今頃…安堂くんは怒っているだろうな
カランカラーン…♪