花火~散る記憶~




「え?安堂くん?」








追いかけて来てくれたんだ…

やだな、そんなに優しくしてほしくないのに。



今は1人でいたかったのに








「繭…お前が辻の応援してるの、薄々気付いてた。だからお前じゃなくて、辻が来るかな~って思ってた…」




嘘だ。
なんで知ってるの?
なんで分かってくれるの?




分かってほしくない
分かってほしいけど、分かってほしくない…。




自分でも半端なこと分かってる。
何言ってるか分かんないし…

矛盾してる…






「だってお前…繭は、自分の事より 相手の方を大切するもんな。もっと自分を大切にしろよ…」





「だって…真莉香大切な友達だもんっ
応援したいもんっ!」









私、いつか限界がくる。


自分の本心が――――――…








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