花火~散る記憶~



「一緒に学校行くとヤバイよな。俺先に走って行くわ」






「え!?い……っ」




私、今何言おうとしたの?
“一緒に行きたい”なんて行ったら、安堂くん困らせるじゃない。





「…繭、じゃあさ いっそのこと、一緒に学校行こうかっ」






多分安堂くんは、私の考えてることを悟ったのだと思う。




でも、違うよ。







安堂くんは、私が1人では寂しいから一緒に行きたいって思ってるのでしょ?


本当は…






安堂くんの、少しでも傍にいたいんだよ。







私は今、世界中で 1番最低な人間だ。

まだあっくんの事とか、ハッキリけじめも着けてないのに…







でも、待ってて。
もう少ししたら、ちゃんとけじめつけるから。




神様。それまでは待ってて下さい。









私の意志が決まるまで。






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