花火~散る記憶~




言っちゃった…


また涙が溢れ出てくる。






まだ訂正できるよ?
どうする?
本当はやっぱ好きだよって…
まだ言えるよ?
早く、今だけだよ?





「…だよな!じゃあこれからも友達としてよろしくな!」








あぁ。もう訂正できない。







ってかこれで良いんだよ。
これでね。


すべて丸く収まるんだから。





でも…涙は流れる。
そして安堂くんはまだ抱きしめたまま。







「あの秘密基地…私以外には絶対教えてちゃ嫌…。ごめんね、ワガママで」





「分かってるよ」










安堂くん。安堂くん。安堂くん。…
大好きだよ。


でも私達はくっついてはいけないの。
そう言う運命なの。



交わらないの。








だから…私はこの気持ちを消すの。











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