花火~散る記憶~





「先生からお電話頂いて、今からでも学校これるか?ですって。どうする?まだ9時半だし行けるわよ?」





行くと私は言ったけど、ちょっと後悔した。




クリスマスデート。
頭を強く過った。





痛い、頭がズキズキする。
私…クリスマスデートで何か遭った。



昨日からずっと何かを過っている。
それが脳内を過る度に、頭が痛くなる。






―――制服に着替えて お母さんに車で送ってもらった。


…ふぅ
一息ついて校門を通る。






途中で学校に行くのが遅刻したみたいで、なんか変な気分だった。







ガララ――


「お、一ノ瀬よく来たな。まぁとりあえず席に座れ」




うぅ…安堂くんだ
まだ好き

顔見ると、だめ。全然諦められてない。




でもあっくんとは離れないって約束したし(心の中で)



「繭っ クリスマスデート、楽しみだね!」






「うん!めいいっぱい楽しも!」








その時は、心の底から思っていたよ。
でも…このデートが瞬く間に事件が起きる。





私の――――――人生最大の大事件。











< 75 / 116 >

この作品をシェア

pagetop