花火~散る記憶~
「先生からお電話頂いて、今からでも学校これるか?ですって。どうする?まだ9時半だし行けるわよ?」
行くと私は言ったけど、ちょっと後悔した。
クリスマスデート。
頭を強く過った。
痛い、頭がズキズキする。
私…クリスマスデートで何か遭った。
昨日からずっと何かを過っている。
それが脳内を過る度に、頭が痛くなる。
―――制服に着替えて お母さんに車で送ってもらった。
…ふぅ
一息ついて校門を通る。
途中で学校に行くのが遅刻したみたいで、なんか変な気分だった。
ガララ――
「お、一ノ瀬よく来たな。まぁとりあえず席に座れ」
うぅ…安堂くんだ
まだ好き
顔見ると、だめ。全然諦められてない。
でもあっくんとは離れないって約束したし(心の中で)
「繭っ クリスマスデート、楽しみだね!」
「うん!めいいっぱい楽しも!」
その時は、心の底から思っていたよ。
でも…このデートが瞬く間に事件が起きる。
私の――――――人生最大の大事件。