花火~散る記憶~




「おーい、ボーッとしてますけど大丈夫ですかーー?」






「えぇ!?あ…うん!行こ!」









今日はクリスマスなのに、こんなモヤモヤしたらだめだ!



「おっお帰りー!
じゃあゆっくりしてから次行こー!」




「あははー、真梨香テンション高いーっ」









――――――いっぱい遊び疲れた。

もういいかなーって思っていたところを、真梨香はまた提案を持ち掛けてきた。





「3人共何か忘れてない?最後の乗り物は、やっぱ観覧車でしょ!」




あ、そっか…
真梨香今日、安堂くんに告白――するんだもんね。

男子軍団は、「えー」とかブツブツ言ってる




「わ、私もそう思うよ!あっくんと私、真梨香と安堂くんの組み合わせ…ってのはどう?」




「――繭が言うならいいよ。乗ろ」








あっくんは多分悟ったに違いない。
本当ありがとう!


「…あーもー!分かった分かった!遊園地出たら、どっか飯食いに行こ。その条件付きでなっ」




「おっ、安堂くん太っ腹ー♪」







そう言って真梨香は安堂くんの腕に絡み付く。



~~っ





「あ、じゃあ最初に私とあっくんが行くねっ」


もーモヤモヤ禁止!
今日は…今日だけでも。





おおっ、もうすぐくる!
やった♪ピンクうゴンドラだ!

ピンクのゴンドラは恋が上手く行くって言う―――…あ!




安堂くんと真梨香が乗りば…!





その時、ちょうどピンクのゴンドラが来た。

「ねぇねぇ!あんど………っ」







―――ぐいっ







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