花火~散る記憶~



「なに…?」






優しく囁く。
涙は増すばっかり。

ずっとさっきから流れてる




「もう…頂点過ぎちゃったところだから、して」



「何を?」



言っていいのかな、だめかな
でももう止められないよ…


「ギュッて…してください」







迷わず安堂くんは私を優しく 抱き寄せた。

やっぱ…安堂くんの腕の中、好き。
優しさがいっぱい。…宝物を包むように抱き締めてくれる。


「あーあ。可愛いすぎ。俺勘違いしそうになる時あるよ」







違う!勘違いじゃないよ!
本当だよ!…って言えたらどんだけいいんだろう



「うん…勘違いじゃない」













―――――――え!?

私何言った!?





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