花火~散る記憶~




でも悪くはないかも。





こうやって、新年からまた4人で会えて。


「俺、最近できたばっかの店しってんだ。繭が好きそうなとこ」




「あっくん…」






そんなに優しくされたら、だめだよ…
私、あっくんを裏切ったんだよ?

あっくんは、私にもっと冷たくしてよ



そうじゃないと、私―――…








「私、そこいきたーい!繭となら、私と好み一緒だと思うし」



真梨香の強引さもあって、つらつらと歩きだした。





……だいたい15分ぐらい歩いたら、きらびやかな駅前についた。

駅前は、元旦っというのもあって クリスマスみたいに、色んなところにイルミネーションがあってとても綺麗だった。





そんな綺麗な景色を見ながら、温かいココアを飲む…みたいな感じらしい。

あっくんがたまたま 駅前へ行ったら、ここがオープンするらしいと聞いて、私を連れていきたかったらしい。




「わぁ…綺麗だね」

人が多く通る中、1番大きく目立っていたイルミネーション。



「やっぱりな。繭が気に入ると思った」







ココアがとても温かくて、さっきまで冷たかった手先も 今ではホカホカと温かくなってきている。


「そう言えば、ここに来たことあるような……………あっ…」







安堂くんが何かを思い出したように見えた。




「え?何々?」




聞いたけど、安堂くんは絶対に教えないとからかっていたけど、その顔はいつもとは違って 真剣だった。



…いったい何があるのだろう







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