ZAKURAN
『またな』
あれから、どれくらいの時間が経ったのだろう。
次に目が覚めたときは、地獄の底
そう思っていたのに…
感じるのは、寒くもなく熱くもない…心地いい温度。
そして、体中を優しく包むシルクの感触…
いい匂いがする…。
私はそっと瞼を開けた。
ここは…どこ?
私の体はなぜか、フカフカな白いベッドの上。
先ほどほのかに香った匂いの根源だ。
そして、
目の前は見慣れない、高級感の漂うシャンデリア。
…ん、シャンデリア?