ZAKURAN
こんなに心が軽いのは、
生まれて初めて。
全ては九条先輩と、そして真実を教えてくれた陸人さんのおかげ。
この軽い気持ちのまま、今度会ったら、九条先輩に笑顔で伝えたい。
「ありがとう」…って。
あのとき、
私本当は、九条先輩に殺されたのかもしれない。
だって今までの私だったら、こんなふうに心から笑えることなんてなかったはずだから。
まるで、新しい自分に生まれ変わったようだ。
もし完全に黒崎から自由になれたら、新しい東間 睦月として…生きていこう。
目を閉じながら、私は静かに強く、そう胸に刻んだ。