ZAKURAN
「だったらその連れに絡めばいいだろ。」
いや、ダメです。
その連れ庇ってこうなってんですから。
「その連れをそこの女が逃がしたんだよっ!!」
「何だよ、そうゆうことかよ…」
また私にしか聞こえない呟き。
もしかして…
私を助けようとしてくれてるの、この人。
でも、どうして…
学校では夏香以外関わらないようにしてるから、男の子の知り合いなんて私にはいない。
ましてや、こんな甘い香りを漂わせる男なんて…。