あんたの隣はあたしだから



「おぉ!もう集まってるやんっ!」

日向が目を輝かせながら言った。



夏祭りには、小さい子供が多く

お年寄りも多い。


なぜかあたしたちの世代がぜんぜんいない。




「なぁ柚希遊ぶぞー!!」

無邪気な笑顔で言う日向。


そして5歳児が多いスーパーボールの
ところに突っ走って行った。




ガキか。お前。



高校一年生よ?あんた。

変わんないねー。


あたしは、「ははっ」と笑った。




あたしは、家族として



日向が大好き──………………。



「柚希ぃ!!スーパーボールとるぜー」


遠くから日向が叫んでいる。


「よーしっ!どっちがたくさんとれるか
競争だー!!」



「のぞむところだー!!」



あたしも日向と同じように
突っ走って行った。




─────────。


「へへん!!俺の勝ちー!」



「くーやーしー!!」



日向が5個。あたしは、3個。


はぁ。昨年は、あたしが勝ったのに。


負けたよー。ガーン。





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