あんたの隣はあたしだから
「どちらさん?」
と、日向に小声で聞いた。
「ん?部活のマネージャー。
玉木 真由。先輩だからな」
「こんにちは」
玉木さんが言った。
「こ…こんにちは」
可愛いっ!髪の毛くるくる!
ふわふわしてるー!!
背が高いっ!
あたしは、ぽ~っと見つめていた。
お人形さんみたいだな──…………。
「ば────か!!何見惚れてるんだよ」
日向があたしの頭の上にあごを乗せてきた。
「ちょっとー!!なんなの!?
あごおくなーー!!」
「だって丁度いい高さだもん」
「うるさーい!!」
まわりの人たちは、あたしたちを
見て笑っていた。
「え?何?おまえらデキてんの?」
先輩が言う。
「ちっがーーう!」
と、日向とあたしは、同時に言い放った。
真由さんも笑ってるみたい。