あんたの隣はあたしだから
体育祭当日………………。
『え───………では、
第◯◯回、◯◯高校体育祭を行います』
教頭先生が挨拶をする。
長いなぁー。
みんな朝から、きゃっきゃ騒いで
教頭だの校長だの話が頭にはいらない。
よしっ。頑張ろう!
「柚希ぃー」
後ろから、佳奈が走ってきた。
「頑張ろうね!」
「もっちろん。佳奈もムカデ競争頑張れ」
「おーけー」
そう言って、係の仕事のほうへ行った。
あたしは、一人応援席にいこうとしたら
「柚希ちゃん、おはよう」
ドキッ───────…。
この高い声。
「おはようございます。真由さん」
真由さんだ…。
「今日は、頑張ってね。」
「はい。頑張ります」
真由さんは、3年生なのであたしたちとは対決しない。
お互いに頑張ろうということかな?
「ねぇ。月島くんは、何にでるのかな?」
「あ…えと、あいつ長距離走ですよ」
「そうなんだぁ!応援しなきゃ」
そう言って笑う真由さんは、
恋する乙女だ。
あたしが嫌だったこと真由さん知らないんだ。
「じゃ、ばいばい」
「はい。さよなら」
真由さんは、自分たちの応援席に行った。